UE5.6でファーストパーソンからサードパーソンに切り替える方法

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Unreal Engine 5.6でファーストパーソンテンプレートをサードパーソン視点に切り替える方法について解説します。

UE5.5で導入され、UE5.6でベータになったファーストパーソンレンダリング機能の理解が前提となるため、その仕組みも合わせて紹介していきます。


1. ファーストパーソンレンダリングとは

First Person Rendering | Unreal Engine 5.6 Documentation | Epic Developer Community

UE5.6で追加されたファーストパーソンレンダリングとは? #ue5 – Qiita

背骨をそらせて肩と首は前に出した1人称ゲーム用の調整がされたメッシュと通常のメッシュのマネキン

UE5.6のファーストパーソンテンプレートでは、自分のカメラに映る腕や武器を綺麗に見せるための専用メッシュ(First Person Mesh)が導入されました。視野角やスケールを調整することで、壁にめり込まないようにしつつ、他人から見たときに不自然にならないよう自分から見るとき専用のメッシュや影・反射の扱いが追加されています。

  • メッシュの描画設定:”Only Owner See” 自分だけ見える, “Owner No See” 自分には見えない
  • マテリアルの切り替え:自分には緑色に見えるけど、他人には赤色に見えるなど
  • コンソール変数で影の描画有無も制御可能

2. テンプレートの問題点とその調整方法

問題1:共通キャラ・ホラーバリアントのキャラで変な映り込み

  • カメラのX位置を調整(例:2.8 → 4.7)
  • アリーナシューターバリアントを参考に

問題2:アリーナシューターで他のプレイヤーから見える幽霊

  • FirstPerson用のメッシュの”Only Owner See” のチェック漏れを修正
よっしー
よっしー

鏡やローカルマルチプレイの分割画面で検証しましょう
直接レベルにキャラクターBPを配置してもある程度検証できます

3. サードパーソンカメラの追加と切り替え

カメラの追加手順:

  1. キャラクターBPのカプセルを選択して子にスプリングアームを追加(自撮り棒)
  2. さらにその子としてカメラ(ThirdPersonCamera)を追加
  3. カメラの「Auto Active」自動起動設定をオフ
よっしー
よっしー

2台カメラをオンにしないためです

切り替え処理:

  • “FlipFlop”ノードを使って、キー入力(例:1キー)でカメラを交互に切り替える
  • “SetActive”で対象カメラを切り替え
  • First-Person用のメッシュの表示・非表示
  • Third-Person用のメッシュのPrimitiveTypeの切り替え

レンダリング設定切り替え:

  • 対応ノード:”Set First Person Primitive Type”
  • ファーストパーソン時:WorldSpaceRepresentation
  • サードパーソン時:None

4. Third-Personカメラとキャラの独立・自由回転

キャラの回転制御:

  • “Use Controller Rotation Yaw” をサードパーソン時にオン
    • ストレイフ(向き固定での横歩き後ずさり移動)状態を切り替える

キャラクターが視点方向に向くように:

  • CharacterMovement にて “Orient Rotation To Movement” を切り替え
  • サードパーソン時に有効、FPS時は無効に

カメラの回転制御:

  • スプリングアームに “Use Pawn Control Rotation” をオン
    • ThirdPersonCameraがコントローラの回転要求に応じて回せる
よっしー
よっしー

これはThirdPersonCameraでしか使わないアームの設定なので切り替え処理は不要です

キャラクターの移動処理:

  • Move関数をThird-PersonテンプレートのMove関数に置き換え
よっしー
よっしー

ファーストパーソンテンプレートはストレイフモード前提で計算が簡易化されています。
サードパーソンテンプレートではコントローラの回転から向きを計算しています。FPS時もこの計算で問題ありません。


まとめ

ファーストパーソンレンダリングの構造を理解したうえで、メッシュの描画やカメラの設定を適切に切り替えることで、1キーで一人称と三人称を行き来できる仕組みが完成します。UE5.6ではファーストパーソンの描画の完成度が上がっており、より自然な体験が可能です。

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