このマニュアルでは、YossiShooterテンプレートV2におけるキャラクターモデルの置き換え手順を解説します。


2025/11/26 動画で解説&挿絵を追加しました。
🧍 キャラクターの置き換え手順
基本
キャラクターモデルを置き換えるための基本的な手順は以下の通りです。
1.QuinnからのIKリターゲッタをつくる
- 元のキャラクター(Quinn)のアセットを元に、新しいキャラクターモデル用のIK Retargeterを作成します。

適当なアニメーション右クリックからRetargetAnimations

Targetを置き換えたいキャラクターのメッシュにして一番下の「Export Retarget Assets」


VRM4Uであればインポート時に自動生成されます。

2.スケルタルメッシュにソケット追加新しいスケルタルメッシュに対して、以下のソケットを追加します。
- 頭に
eyeソケット(FPSカメラ用) - 右手に
HandGrip_Rソケット(武器用)


「eye」ソケットはメッシュよりやや手前にすることでFPS視点時のキャラメッシュのクリッピングを防ぎましょう

FirstPersonMeshの導入でも対策可能です




武器ごとの持ち手調整でも回転補正できますが、全武器毎回回す手間になるので、赤矢印が下(手の平の先)を向く向きにしておきましょう
3.スケルタルメッシュを置き換える
- ブループリント
CBP_PlayerBaseやCBP_AI(またはその子クラス)を開きます。 - コンポーネントリストから
CharMeshを選択します。 - 詳細パネルの Mesh / SkeltalMeshAsset を新しいキャラクターのスケルタルメッシュに置き換えます。




UE標準リグでない場合、Tポーズなどデフォルト姿勢でフリーズしますがOKです。
4.親の変数を表示する
- 同じブループリント内の MyBlueprintパネル にある歯車アイコン⚙️から、Show Inherited Variables(継承された変数を表示)を有効にします。

5.IKRetargeterの変更(モノマネ設定)
- 表示された親の変数の中から
IKRetargeter変数を選択します。 - 詳細パネルで DefaultValue を手順1で作成したものに変更します。


適切なIKリターゲッタを登録すると、それがABPに渡されて非表示のクインのアニメーションがライブリターゲットされます。

6.子クラスにした場合の置き換え
CPB_PlayerBaseやCBP_AIを子クラス化して使用している場合は、ゲームモードやレベル上のAIキャラなどを適宜、新しい子クラスに置き換えます。

調整
キャラクターの身長がもとと違いすぎる場合
新しいキャラクターの身長が元のモデルと大きく異なる場合は、カプセルサイズの調整が必要です。
- Capsule自体のサイズだけでなく、Capsuleカテゴリの変数も調整します。
CapsuleComponent / Capsule Half HeightCharacterMovement / Crouched Half HeightCapsule / Capsule Half Height Stand|Crouch|ProneRadiusも同様に調整します。

キャラクター本体を選択して詳細欄で「Height」などで検索するとまとめて調整できます



カプセルは中心原点で、メッシュは足元原点なので、カプセルサイズを変えた場合は、CharMeshと隠れているMeshの位置も併せて調整しましょう
Hand-IK持ち手位置調整
武器を持ったときの手の位置(Hand-IK)を調整する手順です。
1.BP_HandIKSettingsをレベル上に配置
- 調整に使用するレベル(例:
Lvl_ArenaShooter)上にBP_HandIKSettingsを配置します。 - (レベル上に浮いている白い球体が目印です。)
2.PIEでゲームを開始し、デバッグモードに
- PIE (Play In Editor) でゲームを開始します。
- F8キーを押してデバッグモード(ポーズされた状態)にします。
3.BP_HandIKSettingsを選択し、詳細パネルへ
- レベル上の
BP_HandIKSettingsを選択し、詳細パネルを表示させます。

4.調整したいキャラを選ぶ
- General (/All) の Defaultカテゴリに進みます。
- Character で調整したいキャラクターのブループリントを選びます。

5.Offsetパラメタ表を開く
- DT For Open のフォルダボタン📁🔍から、そのキャラクター用のOffsetパラメタ表(データテーブル)を開きます。

6.調整
BP_HandIKSettingsの Aim/Shoot/Crouch/Proneフラグ や WeaponClass を切り替えると、指定キャラクターがその武器を持ち、指定ポーズになります。Shootフラグは有効にすると「1秒On、1秒Off」の2秒周期を繰り返します。
- IKのテーブルは、CBP(キャラクターブループリント)の
DT_HandIK変数に登録されているものです。 - 上記を利用し、以下のパラメータを調整します。
| パラメータ名 | 調整内容 | 備考 |
|---|---|---|
| SocketLocation | 右手の HandGrip_R ソケットからの位置補正 | |
| SocketRotation | 右手の HandGrip_R ソケットからの回転補正 | 位置より先に回転調整がおすすめです |
| AimR/L | エイム(構え)姿勢での右手・左手位置補正 | 右手が基準なので、先に右手を調整 |
| IdleR/L | アイドル(非構え)姿勢での右手・左手位置補正 | |
| Special1/2 | WIP 未使用 | リロードやアンダーバレルグレネードなど、モンタージュなどに使うことを想定しています |
⚠️ 注意: 表の編集行は現在の武器と同期しないため、うっかり違う武器の値を変更しないよう注意してください。

まずSocketRotationで赤いビーム上の矢印の先端がクロスヘアとあう向きに回転補正し、SocketLocationで右手の掴むグリップ位置も合わせます


そのあと、エイム姿勢での右手・左手、エイムを解除してアイドル時の右手・左手を適宜補正してください。
それを武器種ごとに繰り返します。

グレネードランチャーの2種類は同じ形状で設定と球が違うだけなので、各パラメタ値をCtrl+クリック、Shift+クリックでコピペや、いったんCSVなどに出力して行ごとコピペもできます。

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